シカゴ

愛人を殺し監獄へ入れられたロキシーと、ロキシーがあこがれていたスター、ヴェルマを中心に、監獄で繰り広げられる物語です。ミュージカル映画となっていて、全編に渡る歌とダンスがなにより見事です。

 監獄での女囚人たちの場面は圧巻でした。それぞれがどんな経緯でどうやって人を殺してやってきたかを、唄い、踊り表現します。女たちの、殺しに至る心理や、自分の行動を悔いていない話しぶりに、非常に衝撃を受けつつ納得してしまいました。それぞれの囚人たちの個性と踊りが素晴らしいのです。また、監獄の女看守は、何者もかなわないような迫力で、囚人たちを手なずけ支配するうたを高らかに歌い上げます。

 そして登場する敏腕弁護士、リチャードギア。甘いマスクで囚人たちに知恵をつけ、自分の手柄にしていく悪徳弁護士とも言えます。弁護士の入れ知恵により、ロキシーは、世間に気の毒なロキシーハートとしてアピールし、囚人でありながら人気者になっていきます。

影がうすいことを自ら歌う夫にお金を出させ、のし上がっていくロキシーのしたたかさは、みにくいながらいっそ小気味いいほどです。ヴェルマがそれに対抗し、弁護士はますますうまい汁を吸い、世間は踊らされていきます。監獄で快適に過ごすためにはお金で看守に取り入らなくてはならず、弁護士を有利に使うためにはお金で買収しなくてはならない。なんとあけすけに世知辛い世界。しかしそれをがっしりと受け止めしたたかにしたたかに、自分さえよければ、となりふりかまわず汚い手を使いまくる女たちの、強さは笑えるほどです。

有名になったロキシーとヴェルマ。しかし監獄を出てもスターとしての席が用意されるはずもなく…。最後に、落ち込むどころか逆境を最大限に利用して、銃を持って並んで舞台に立つラストは、この映画の全てを語って最高に楽しい場面でした。

 見事なうたと踊りと、華やかな演出に、見ていてどんどん気分も高揚していきます。エンターテインメントの王道といえる映画です。

関連記事

オペラ座の怪人

ガストン・ルルーによる小説「オペラ座の怪人」。 この本は日本でも書籍化がされているので、読んだことの

記事を読む

るろうに剣心 京都大火編 伝説の最期編

昔、見ていたアニメだったので、どういう映画になるのか興味もあり、主役が

僕のピアノコンチェルト

僕のピアノコンツェルトは名作です。 映画の内容に合わせ、主演の男の子

劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~

テレビアニメ進撃の巨人を再編集した劇場版の前編です。 内容を説明する

宇宙人ポール

題名からも分かる通り、エイリアンが出てくる映画なのですが、かなり秀逸な

ロマンシング・ストーン 秘宝の谷

この映画は恋愛アドベンチャーです。冒険物を書く女流作家が、誘拐された姉

→もっと見る

PAGE TOP ↑