パプリカ

最近見た映画で面白かったのは今敏監督、筒井康隆原作の「パプリカ」です。
2006年の作品ですので新しくはありませんが、今見ても新鮮です。

「パプリカ」はアニメ映画ですが、決して子供向きではなく、大人こそ楽しめる映画です。

ストーリーは、他人と夢を共有できる装置を用いてセラピーを行っていた組織から
装置が盗まれ、悪用されて、人々が次々と夢により精神崩壊していく……というものです。
現実と夢が交差する様子はアニメならではの描写で、
色鮮やかな画面、印象的な音楽で次々と移り変わっていき、まるで本当に夢を見ているようです。
子供の頃見ていたら絶対に1週間くらい悪夢を見たと思うくらいリアルに、狂った夢の世界が展開していきます。

キーパーソンになるのは「敦子」という研究者の女性で、非常にきっちりした真面目な人です。
彼女が夢を共有できる装置を使って人の夢の中に入っていくのですが、
その夢の中で活躍するのが「パプリカ」という自由奔放な女性です。
黒髪をきちんとまとめ、白衣を羽織った厳しいイメージの敦子。
茶髪のボブヘアーで、活発で可愛く色っぽいイメージのパプリカ。
化身であるパプリカが敦子と正反対のイメージなのは、
きっと敦子の中に快活で可愛らしい女性への憧れがあるんだろうなぁと思い、
どちらかというと敦子タイプできっちりした私としてはすごく良く分かりました。
殻を破りたい、でも破れない、そういう気持ちがそこに見えるような気がします。

物語が佳境に入ると、どこまでが現実でどこからが夢なのか分からなくなります。
観念的で、理屈では理解できません。
くるくると変わる場面、読めない展開に頭がついていくのがやっとです。
ただラストシーンは素晴らしく、「良かったなぁ」と思います。

夢というのはいろんな面があります。
そこにあるのは誰かの希望だったり憎しみだったり歪んだ思いだったり。
そういうものを全部一度箱に詰めて、それからその箱の中身を全部散らかしたような、そんな映画でした。

今敏監督はその他にも何作かとても印象的な映画を作られましたが、残念なことに2010年に亡くなられました。
生きていらっしゃったら、きっともっとすごい作品を見られただろうなぁと思うと本当に残念です。

間違いなくアニメ界の鬼才だと思います。
普段「アニメはちょっと…」と思っている方にも是非見て頂きたいです。

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