きっと、うまくいく

最近の映画で一番面白かったのはインド映画の「きっと、うまくいく」です。

インド映画といえば、唐突に始まる陽気な歌と躍り、集団演舞が特徴で、もちろんこの作品も例に漏れず、劇中で何度も歌って踊ります。
そんな映画にあまり馴染みのない日本人としてはただ笑ってしまいそうで敬遠してしまいそうですが、内容はとても真面目な話です。

お話は学生時代の友人3人のうち、卒業後音信不通になった主人公ランチョーを探す旅の中で、現在と過去の話が交差し、音信不通の主人公がいったい何者だったのかという謎を解き明かして行く一種のミステリーのような物語です。

その中で恋愛、コメディ、青春など、さまざまな要素が組合わさり、とても濃い内容です。時間も普通の映画より長いのですが、最後まで飽きさせない緻密な構成とテンポで描かれます。

過去の物語の軸として、主人公ランチョーと、大学の学長が幾度となく対立しているのですが、その背景にはエンジニアになることを親から大きく期待され、逆らうことができない学生達と、単なる知識の詰め込み授業と競争。そして、挫折によるインドの若者の自殺率の高さなどが描かれており、本来学ぶと言うことはどういう事なのかという問いかけがなされています。

ランチョーの本当の姿が明らかになるにつれて、過去の彼の行いの意味がわかって来るという絶妙な構成で、ラストはとても清々しい気持ちになれました。

ランチョー以外の2人の友人達もこの映画の主人公であり(元のタイトルは3 ideotsで3バカトリオみたいな意味とのこと)、それぞれの悩みと将来の夢を叶えるために苦しみながらも成長して行く姿がとても好感が持てました。

邦題の「きっと、うまくいく」は、主人公の口癖でもあり、物語の大事な部分で繰り返される言葉でもあります。
難しい局面でも、胸にてを当てて「きっとうまくいく」と呟いて立ち向かって行く姿を見習いたいと思える良い言葉でした。

とにかく、今までのインド映画の、明るく楽しくぶっ飛んだストーリーで意味なく踊りまくる…といったイメージが覆される映画であると思います。

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